公益社団法人防府青年会議所
第65代理事長
橋口 平
第65代理事長
橋口 平
略歴
年度 | 配属 | 役職 |
2015年度 |
公益社団法人防府青年会議所 入会 総務広報委員会 |
|
2016年度 |
公益社団法人防府青年会議所 総務指導力委員会 |
幹事 |
2017年度 |
公益社団法人防府青年会議所 未来のまち創造会議 |
副議長 |
2018年度 |
公益社団法人防府青年会議所 JC運動推進委員会 |
委員長 |
2019年度 |
公益社団法人防府青年会議所 会員交流委員会 |
委員長 |
60周年実行委員会 | 委員 | |
2020年度 |
公益社団法人防府青年会議所 運動推進特別室 |
常任理事 室長 |
公益社団法人日本青年会議所 地域スポーツ活性化委員会 |
委員 | |
2021年度 |
公益社団法人防府青年会議所 |
専務理事 |
2022年度 |
公益社団法人防府青年会議所 |
副理事長 |
山口ブロック協議会 | 副会長 | |
2023年度 |
公益社団法人防府青年会議所 |
副理事長 |
公益社団法人日本青年会議所 地域グループ好循環地域確立会議 |
小幹事 |
理事長所信
スローガン:
真価 ~あなたや防府の未来に想いを馳せて~
真価 ~あなたや防府の未来に想いを馳せて~
・進化…共感する組織から、強くしなやかな自走する組織づくり
・深化…会員のことを深化するサーバントリーダーの育成
・新価…新たな価値を創造するまちづくり事業の実施
「生き残る種とは、最も強いものでも最も賢いものでもなく、最も変化に適応したものだ」
これは、ダーウィンが書いた「種の起源」の中の一節だが、変化に適応する者が優れているという意味ではなく、変化に適応した者が生き残れるという意味である。
今、私たちは、アフターコロナの新たな時代の入口にいる。コロナショックがもたらしたデジタル化やAIやIOT技術に代表される所謂“シンギュラリティ”は進む一方であり、人手不足も重なり組織は効率化をより一層求める時代である。
また、Z世代の台頭も新たな時代には無視できない存在になっている。Z世代は教育の段階からSDGsやESG、カーボンニュートラルなどの社会問題を学び、自分らしさを大切にし、地域貢献や社会貢献を大切にする世代である。このZ世代が近未来社会の中心となっていくため、その世代を受け入れられる組織マネジメントも重要になってくる。
これらのことは、私たち青年会議所においても例外ではなく、全国的に多種多様な人財を迎え入れ誰もが活躍出来る団体へ変貌を遂げようとしている中、会員が組織に求めているものも多様化しているように実感している。
このように変化が多い時代だからこそ、私たちはどのように変化に適応していくべきか真剣に考えていかないと、生き残っていけないと私は強く危機感を抱いている。
しかし、このことはネガティブなことではない。むしろ青年会議所が会員からも地域からも必要とされる団体であり続けるために、従来の正解を全て疑い、新しい手法を取り入れていく絶好の機会であると捉えている。困難が待ち受けていることや変化に戸惑うことが出てくるのは覚悟の上だが、組織を“進化”させ“真に価値がある団体”にしていくために、2024年度は3つの“SHINKA”を基本方針として組織を運営し、運動を行っていく。
2.1つ目のSHINKA “進化” 共感する組織から、強くしなやかな自走する組織づくり
新しい価値観の変化はマネジメント手法にも及び、組織を重視する時代から個を重視する時代に変わってきている。恐れずに言うのであれば、トップや上司の命令で組織をマネジメントする時代は終焉を迎え、個を活かすマネジメント手法に時代は変わっているということだ。多種多様な会員で構成される防府青年会議所だからこそ、新しい価値観を受け入れ、個の創造力を如何なく発揮出来る組織運営こそ現代に求められていることを理解し取り組んでいく。
2-1 共感する組織とは
個の創造力を最大限生かす上で大切になるのは、目指すべき北極星である組織のパーパス(存在意義)を不動のものにすることである。
なぜならば、人はWhyWhy(なぜ)に共感し、人の心を動かすことが出来るからである。
だからこそ、防府青年会議所は何のために存在し地域から何を必要とされているのかを全会員で徹底的に議論していく必要がある。所謂、パーパス経営ならぬパーパス運営である。
2-2 自走する組織とは
自走する組織の対義語は統制する組織である。
もちろん、組織である以上、統制することも大切であるが、統制するだけでは、個の創造力を発揮することは出来ない。加えて、仮にリーダーの統率が落ちた時には、会員の主体性は失われ運動の質が落ちると共に、組織への帰属意識も薄れてしまう。
そこで必要になってくるのが自走する組織である。
自走する組織とは「リーダーの指示」によって動く組織ではなく、組織のパーパス(存在意義)を実現していくために、会員自ら考え、会員と共創し、新たな価値を創出することである。
これらは決してリーダーの能力が低いから取り入れるわけではない。会員の成長と強くしなやかな組織へと進化していくためである。ただ、いくら組織論を講じた所で組織は変わらない。なぜならば組織を動かすのは人だからである。
3.2つ目のSHINKA “深化” ~会員のことを深化するサーバントリーダーの育成~
“深化”とはものごとを深めて行くことである。
会員のことを深化するとは、会員のことを深く知り、会員の持つ創造力を引き出すことと定義する。先述した自走する組織を実現するために動くのは人である。だからこそまずは自分のことや会員のことを深化することから始めよう。
3-1 自分のことを深化
なぜJCに入会したのか、JCでどのような自分でありたいのか、何を実現したいのか明確にすることが大切である。なぜならば、理想と現実のギャップこそが課題であり、その課題を解決することこそが、あなたのJCで活動する“Why(なぜ)”であるからだ。それは個人のこと、JCのこと、家族やまちのことであっても構わない。その活動する内発的動機こそJC活動をする原動力になるからだ。
3-2 会員のことを深化
私たちは会員のことを知っていそうで知らない。会員がかなえたい夢、実現したいこと、悩みなど会員のことを知らないでマネジメントなど出来ない。
そこで大切にしてほしいのが心理的安全性とサーバントリーダーである。
心理的安全性は2022年度に田中宏明理事長が掲げた基本方針の一つであり、組織に浸透させてくれた。今年度は会員の創造力を発揮するために、3つの共感デザインという手法を取り入れていく。
①自然体の自分にもどる ~ホールネス~
②他者を人間として尊重する ~他者の尊重~
③本音で話せる間柄になる ~相互の理解~
これらを通じて互いのことを知り対話が生まれ
会員の創造力を引き出すことができ
組織の方向性にあった新たな価値を生むことが出来る
このサイクルから会員の主体的な行動が生まれ会員や組織の成長に繋がり、そして組織へのエンゲージメント(愛着)を高めていくことが出来る。
だから私たちは、相手に奉仕し、相手を導くサーバントリーダーを実践していかなければいけない。
4.3つ目のSHINKA “新価”…新たな価値を創造するまちづくり事業
4-1防府青年会議所のまちづくりとは
「今年開催されたハモフェスのボランティアを通じて、防府のことが好きになり地元で就職したいと思いました。」たまたま、私が参加した採用セミナーで当時高校3年生が就職先を決めた理由の一文である。私は、私たちの運動が市民に届いていると確信を持つことができ本当に嬉しかった。それと同時に20年代運動指針「LOVE防府運動」から広がった防府青年会議所の運動が市民に届いていることに確信を持てた瞬間であった。
防府のまちには様々な課題があるが、解決していく上で必要なことは「まちへの想い」が必要である。「まちへの想い」がなければ、まちへの関心は生まれずに何も行動に起こすこともなく、何も変わらないからだ。だからこそ私たちの運動の原点は20年代運動指針である「LOVE防府運動」であり、60年代運動指針「RESILIENCE防府」の柱の一つCIVIC PRIDEの醸成である。
まちづくりはひとづくり。ひとづくりは心づくり。
そう、私たちのまちづくりは事業を通じて、“まちへの想いを持つリーダーの育成”であり、“まちに対する誇りを市民に伝播する運動”を起こすことである。
4-2 新たな価値を創造するまちづくり事業
防府市には他地域に負けない地域資源が存在している。中でも防府天満宮を中心とした歴史的建造物や歴史や文化や鱧を中心とした水産資源が真っ先に挙げられる。産業面においても三田尻中関港周辺の工業団地もある。これら歴史・食・産業で魅力があるまちであると私は自負しているが、コロナ禍も相まって交流人口は増えていない現実がある。加えて地域各所でまちづくりを実施してこられた各団体において高齢化や後継者不足も起こっている。
地域の活力を維持し次世代へ引き継いでいくためには、現状維持にとどまらず新たな価値を発見していくことが必要である。新しい時代に向けて、まず、地域の暮らしの“内”なる魅力を高めるとともに、地域の“外”の人をも惹きつける魅力を創出し発信しなければいけない。
だから、本年度はハモフェスと万灯の夕べを通じて、防府市民にまちへの想いを育むことに加えて、地域の“外”の人に防府を惹きつける魅力のあるまちと感じてもらうために新たな価値を創出することをこれまで培ってきたパートナーシップや日本JCのネットワークを戦略的に繋げ、JCにしか出来ないことに挑戦していきたい。
4-3 港に未来を馳せる
防府市は過去、若年層の社会減が課題としてあげられてきたが、近年は改善傾向にある。しかし、企業の人手不足が解決している訳ではなく、今後も若年層の社会増を加速していかなければ地域経済は衰退し、今後私たちの生活が危ぶまれていく可能性がある。
社会増を実現するためには防府に残るか防府に戻り就職することが必要であり、そのためには「まちへの想い」と「就業できる産業がある」ことが大切である。
私は、この課題を解決する可能性が高いのは三田尻中関港でないかと考えている。なぜならば、防府が誇る水産資源である「鱧」や賑わいを創出している「みなとオアシス潮彩市場防府」が存在し、かつ雇用の集積地でもあるからだ。そして、現在、行政中心に港の更なる活用とみなとオアシスの活性化の動きを取られており、港から防府の未来に想いを馳せることが出来るからだ。
ただこれらは、市民・企業・民間団体が真剣に行政と連動し行っていかないと明るい未来を描くことは出来ない。だからこそ私たちが、これまで培ってきたパートナーシップを活かし、市民・企業・民間団体を巻き込み、産官民が港に一斉に目を向け、港に未来を馳せる65周年記念事業を実施していきたい。
5.JCブランディングへの挑戦と確立
JCブランディングの確立とは私たちの運動が持続可能なものにすることと定義付けをする。そのために、市民にJC運動の共感の輪を創ること、まちづくりを共に行いたいと思う市民を増やすこと、そして自発的にJCに入会したいと思う市民を増やすことを究極のゴールとする。そのために先述した基本方針3つのSHINKAや私たちの運動を不特定多数の方に届けると共に、本当に届けたい人に届けたい情報を伝えていくため、新たな効果的な広報の方法を模索していく必要がある。
加えて、私が大切にしたいことは、会員自らが語ることである。市民の心を動かす広報とは紛れもなく私たちが発する言葉である。3つのSHINKAを遂げることで私たちの組織や運動に誇りを持ち語れるようになれば、成果は会員拡大にも表れるはずだ。
会員拡大運動がJC運動の1丁目の1番地と言われているが、私は「防府青年会議所のことを、自分の言葉で伝えることで人の心は動くから」であると考えている。今年度は、私たちの理念に共感する人を増やすことを目的に会員拡大を実施していく。そうすれば自ずと50名体制は実現できる。
6.創立65周年を迎え 真価を発揮する
今日があるのも、64年の長きにわたり目まぐるしく変化する社会情勢においても常に時代に即した柔軟な発想と青年らしい情熱であらゆる困難に立ち向かってこられた防府青年会議所の先輩方のご功績の賜物である。私は、連綿と受け継がれてきた襷をお預かりする者として、これから更に激しくなる時代や社会の変化に柔軟に対応し、地域関係諸団体、そして、地域の皆様に必要とされる運動を展開し、真に価値のある団体へと進化させていく。
本年度は、創立60周年時に提言した10年間の運動指針であるRESILIENCE防府の中間年度であり、これまでの5年間を検証し70周年に向けたビジョンを提唱していく必要がある。変化が激しい近未来におけるビジョン策定は、私たちの真価が問われているといっても過言ではない。
ただ、恐れることは何もない。
なぜならば、防府や防府青年会議所への想いがあること、防府の未来を創っていく襷を受け取った責任と情熱をもった会員で溢れているからだ。
さあ、65周年という節目の年に
70周年に向けた新たな歴史の扉を
全員の力で開いていこう
地域からも会員からも真に価値のある団体へ進化を遂げるために
今こそ私たちJAYCEEの真価を発揮していこう。
真に価値のある防府青年会議所にしていこう。
互いのことを認め合い、苦楽を分かち合い、一生付き合える家族になろう。
あなたの未来と
防府の未来に
想いを馳せて